一年の計は元旦にあり


みなさま、

あけましておめでとうございます
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます


バルト三国を二度ほど訪れて以来、バルト三国出身の作曲家や画家に興味を持つようになりました。
昨年は、フィンランドとリトアニアを訪れ、フィンランドではトゥルクやハメーンリンナなどシベリウスにゆかりのある地を回り、リトアニアではカウナスにある杉原千畝記念館やチュルリョーニス美術館を回ったりしました。

その影響もあって、昨年はリトアニア語講座にも通い始め、今年の年賀状はリトアニア一色でまとめてみました。中心にある牛の絵画はチュルリョーニスの"Taurus"です。

こんな感じです。→
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「一年の計は元旦にあり」というので、今年の目標を定めてみました。

今年は日ごろから買い集めていたクラシック音楽のCDをできるだけ聴き進めることに専念したいと思っています。少しずつこのブログでも紹介できたらと思っています。

また、今年はリトアニアのヴィリニュスが「欧州文化首都」"European Capital of Culture"というものに指定されていて多くの文化イヴェントが催されるようですので、再度リトアニアを訪れてみたいと思っています。

今日は、毎年恒例のウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート2009を観ていました。
今年の指揮者はイスラエル出身のダニエル・バレンボイム氏でした。
観客全員が楽しめるようにユーモアのある選曲がされていて、
とても印象的なニューイヤー・コンサートとなりました。

これを良い機会としてバレンボイム氏について少し書きたいと思います。

バレンボイム氏は個人的にも尊敬している指揮者のひとりです。彼は、1999年、対立状態にあるイスラエルとアラブ諸国(ヨルダン、シリア、レバノン)の若い音楽家たちを集め、その地域の和平を願ってウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団(West-Eastern Divan Orchestra)をエドワード・サイード氏と共に設立しました。2005年にはパレスチナ自治区のラマラでの演奏会を実現させました。この演奏会の模様はこちらのDVDRamallah Concert [DVD] [Import]やこちらのCDライヴ・イン・ラマラでも鑑賞することが可能です。エドワード・サイード氏は2003年9月に急逝されましたが、その後もバレンボイム氏が活動を続けています。私がこのオーケストラについて知ったのは2003年の夏、ロンドンにおいてでした。それはまさにサイード氏が亡くなるひと月ほど前でした。ロイヤル・アルバート・ホールで行われているBBC Proms音楽祭にこのオーケストラが出演すると聞いて、立ち見席でも良いからと並びましたが、定員オーバーでホールの外から聴くことになってしまいました。もし入場できていたら亡くなる前のサイード氏を一目みられていたのですが、とても残念でした。しかし、それをきっかけとし、パレスチナやアラブ諸国について興味を持ち、彼らについての文献などを読み理解を深めました。その文献が『バレンボイム/サイード 音楽と社会』みすず書房(2004)、英文ではParallels and Paradoxes: Explorations in Music and Societyというものでした。これは、バレンボイム氏とサイード氏の対談集で、ドイツのワイマールでのワークショップの話に始まり、話題はフルトヴェングラーやバイロイト、ワーグナーなどにも及びます。バレンボイムはユダヤ系ですので、彼に対する様々な評価を耳にしますが、この本を読むと彼がこのオーケストラを通じて成し遂げようとしていることが理解できると思います。その他にもたくさん文献が出ていますので、読み進めてみると新たな発見に出会えます。おすすめです。

しかし、ウエスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団がパレスチナの和平を祈り、活動を続けている最中、またイスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの攻撃が始まりました。罪のない多くの市民までが巻き添えになっているもようです。一日も早い停戦と武力の廃絶を訴えたいところです。戦いのない平和な一年になりますように。
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by ciurlionis | 2009-01-01 23:59 | 音楽