ヴィータウタス・バルカウスカスの音楽


今日は、リトアニア人作曲家で親日家であるヴィータウタス・バルカウスカス氏のCD "JEUX"をご紹介します。バルカウスカス氏は2005年に来日し、講演会と演奏会が実施されました。

バルカウスカス氏は1931年、リトアニアのカウナスに生まれました。カウナスには、第二次大戦前に多くのユダヤ人に国外脱出のためのヴィザを発行し、命を救ったことで知られる「日本人のシンドラー」と呼ばれた杉原千畝氏が勤務していた旧領事館があります。バルカウスカス氏はこの街で育ち、杉原夫妻の人道的行為に大変感銘し、このCDに収録されている『二重協奏曲』を作曲しました。この曲は、2004年6月のヴィリニュス音楽祭で世界初演されました。5楽章からなるこの作品の第2楽章には日本の「さくらさくら」のメロディーが採用されていて、第5楽章では和太鼓をイメージしたフレーズが登場します。

また、このCDにはヴィオラ・ソロのための『二つのモノローグ』という作品も収録されていて、この曲の2004年に作曲された改訂版は日本を代表するヴィオラ奏者の今井信子さんに捧げられています。

このほかには、ヴァイオリンとオーケストラのための"JEUX"『遊戯』とヴァイオリン・ソロのための『パルティータ』も収録されていて、前者はこのCDでヴァイオリンを演奏している、フランス人奏者のフィリップ・グラファンに捧げられています。

バルカウスカス氏の作品は、前衛的なものが有名ですが、このCDに収録されている曲は、いずれも抒情的な作品で、ぜひおすすめしたい一枚です。

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Vytautas Barkauskas: Jeux; Partita; Two Monologues; Duo Concertante

JEUX for violin and orchestra, Op. 117 (2003)
dedicated to Philippe Graffin (track: 1-7)

PARTITA for violin solo, Op. 12 (1967) (track:8-12)

TWO MONOLOGUES for viola solo, Op. 71 (1983/2004)
dedicated to Nobuko Imai (track:13-14)

DUO CONCERTANTE for violin, viola and orchestra, Op. 122 (2004) (track:15-19)



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チュルリョーニスの時代』(佐藤泰一/村田郁夫訳、ヤングトゥリープレス 2008)
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by ciurlionis | 2009-01-09 23:59 |