『ピーターと狼』ほか 日本フィル・エデュケーション・フェスティバル2009  杉並公会堂


今日は、午前中に埼玉県立近代美術館に巡回している「青春のロシア・アヴァンギャルド」展と、それに付随した映画『ピロスマニ』の上映会に行き、午後からは杉並公会堂で行われていた日本フィルによるエデュケーション・フェスティバル2009の一環である「ピーターと狼」のワークショップと演奏会にも足を運びました。

まず、「青春のロシア・アヴァンギャルド」展は、巡回の途中でシャガールの絵画が贋作であったことが判明し、残念なこともありましたが、なによりもこの展覧会の目玉は、グルジア出身の画家ピロスマニの絵画を一度に10点も観られることでしょう。今日は、そのピロスマニの生涯を追った伝記映画『ピロスマニ』の上映会が行われたのでした。雨にもかかわらず、11時の上映時刻には、130席のイスが足りず、立ち見の方も出るほどの観客が集まり、賑わっていました。先日、この映画を公共の図書館でVHSを借りてきて観ていたのですが、やはり小さなTV画面で観るより、スクリーンで観た方がピロスマニの描いた絵画が実物とほぼ同じ大きさでみることができ、感慨もひとしおでした。そして、映画を観終わってすぐに、展覧会場で本物のピロスマニ絵画も鑑賞することができ、本当に幸せでした。

午後からは北浦和から荻窪に移動して、日本フィルによるワークショップと演奏会を鑑賞してきました。

杉並区の小学生と女子美術大学の学生さんと、日本フィルによる地域に根差したイヴェントで、プロコフィエフ作曲の『ピーターと狼』がそのメイン・ピースとして採用されていて、プロコフィエフが好きで研究している私としても、とても嬉しく思いました。

演奏会場のロピーには、女子美術大学の学生さんたちが作成した「ピーターと狼」に登場する動物たちをあしらったアート作品が展示してあって、こちらも夢のある可愛らしいものでした。

c0193950_2125124.jpg


午後4時からの演奏会では、ブリテン作曲の『青少年のための管弦楽入門(パーセルの主題による変奏曲とフーガ)』に続き、プロコフィエフ作曲の子どものための音楽物語『ピーターと狼』が演奏されました。

指揮は川瀬腎太郎さん、語りはおおたか静流さん。川瀬さんは音大を卒業したばかりの24歳。おおたか静流さんはUNESCOの無形文化遺産にも登録されている、エストニアの国民参加型の合唱祭に日本人で初めて参加されたとか。これからの活躍がますます楽しみです。休憩時間に子どもたちに「気に入った楽器は?」と質問を投げかける場面があり、意外にもハープの人気が高かったので、「今日参加した小学生のなかから将来のハープ奏者が生まれるかな?」なんてちょっと期待してしまいました。

これからも地域の子どもと大人が参加できるこのような音楽イヴェントが増えていってくれることを願っています。やはり音楽のある生活は人のこころを豊かにさせる良いものだと今日あらためて思いました。

演奏会が終わって帰り際に新宿のタワーレコードに立ち寄り、下記のような『ピーターと狼』のCDを見つけました。

プロコフィエフ: ピーターと狼*
シベリウス: 交響曲 第二番
グリーグ: 過ぎし春~悲しい旋律 作品34-2
セルゲイ・クーセヴィツキー指揮 ボストン交響楽団
朗読/エレノア・ルーズベルト*
1950年8月11日、タングルウッド、シアター=コンサート・ホール*
1950年11月29日、ボストン、シンフォニー・ホール
Naxos 8.111290 (2008)


このCDは1950年に録音されたLPの復刻盤で、朗読を担当されたのはエリナー・ルーズべルト(第32代アメリカ合衆国大統領夫人)。『ピーターと狼』に興味がお有りの方にはおすすめです。

プロコフィエフ作曲『ピーターと狼』 セルゲイ・クーセヴィツキー指揮 ボストン交響楽団

c0193950_222291.jpg


指揮者のクーセヴィツキーはプロコフィエフの最大の支援者で、パリとボストンで多くの作品を指揮しています(ちなみに交響曲第四番は彼の注文で書かれています)。世に出たあと50年も復刻されなかったクーセヴィツキー指揮の『ピーターと狼』が、CDで聴けるのですからすばらしいことです。

***************************************************************************
c0193950_1432321.gif

[PR]