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ロシアの人形アニメ 『チェブラーシカ』DVD


先日、ノルシュテインのアニメーションを観たことをきっかけに、昨年デジタルリマスター版DVDが発売されていたもののずっと観る機会のなかった『チェブラーシカ』 [DVD]を観ました。

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このDVDに収録されているのは下記の4作品。

第一話:『ワニのゲーナ』(1969年製作)
第二話:『チェブラーシカ』(1971年製作)
第三話:『シャパクリャク』(1974年製作)
第四話:『チェブラーシカ学校へ行く』(1983年製作)

<映像特典>
●映画「チェブラーシカ」と作り手たちの仕事
●安藤美姫選手 スペシャルトークショー
●予告編集(劇場予告編/TVスポット)


チェブラーシカとはいったい何者なのか、日本のモンチッチとちょっと似ているのでおさるさんなのか?それともくまさんなのか?などいろいろ思い巡らしていたのですが、結局チェブラーシカは自分でも何者なのかがわからない、動物園にも入園させてもらえない生き物なのでした。チェブラーシカという名前は、「転んでばかりいるもの、倒れるもの」という語源が由来となって、「チェブラーシカ(ばったり倒れ屋さん)」と名づけられたとのことです。

私が観た限りでは、色々な動物たちが登場してほのぼのとしているし、「ピオネール」の活躍ぶりをみて、将来彼らのようになりたいという子どもも出てくるのではないか?とか、シャパクリャクという名の魔女のようなおばあさんが出てくるところも夢を与えるようで微笑ましく、そんななかで工場の排水による環境問題や、学校の修理現場にいる働かない労働者たちなどの社会問題にも触れていて、微笑ましいなかにも問題提起をしている子供向けの人形劇アニメと思ったのですが、沼野充義先生がジブリ美術館のサイトで「チェブラーシカ」ソ連的用語集-無邪気なアニメをよりティープに楽しむ(?)ためにという記事を書かれていて、それを読むと、ワニのゲーナが友だちを募集して集まったチェブラーシカをはじめとするさまざまな「南国の動物たち」や、その彼らと建てた「友だちの家」もすべてロシア、ソ連のイデオロギー的背景と結びついているのだそう。確かにそう言われるとそう観えてきました。私もシャパクリャクという名前を耳にしたとき、ロシア語で女スパイを意味する「シュピオンカ」をイメージしたのですから。その「スパイ」というところがなんともソ連らしいと思うのです。以前ロシア語を学んでいたときにそういえば、Вы шпион?「あなたはスパイですか?」という例文があったなぁと思い出したりしていました。あのときは、なぜいきなりスパイが例文に?と思ったものでしたが。

この「チェブラーシカ」のDVDにはコレクターズBOXというものも発売されていて、DVD以外にチェブラーシカのグッズもいろいろと付いているようです。ご興味のある方は下記からどうぞ。
チェブラーシカ コレクターズBOX (数量限定) [DVD]

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by ciurlionis | 2009-03-25 23:59 | 映画