東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第228回定期演奏会 東京オペラシティ コンサートホール


先日から楽しみにしていたラトヴィア人作曲家のぺーテリス・ヴァスクス(Pēteris Vasks, 1946-)の「弦楽のためのカンタービレ」(Cantabile for Strings) (1979)を聴きに東京オペラシティ コンサートホールまで足を運びました。

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演奏は東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、指揮は矢崎彦太郎氏。

このオーケストラは先日の演奏会でもラトヴィア人作曲家のゲオルクス・ペレーツィスの作品を採り上げていて、バルト三国の音楽に興味を持っている筆者にとっては嬉しい演奏会なのでした。

当の演奏はどうだったかというと、大人しい感じではありましたが、隅々まできちんと聴かせる好演でした。冒頭のチェロの旋律も、途中のヴァイオリンの下降音もしっかり演奏されていました。偶然性の音楽が採用されているにもかかわらず、和音がクリアーでとにかく美しかった。今日の演奏会のためにリガ(リーガ)フィルハーモニック管弦楽団とラトヴィア国立交響楽団のCDを聴いて予習していたのですが、ラトヴィア人の演奏から感じる鬼気迫る感じはなかったものの、日本のオーケストラの弦楽器パートの演奏水準の高さを知る良い機会となりました。次回はMusica Dolorosa (1983)にトライして欲しいと思います。

続けて演奏されたのが、松山冴花さんのヴァイオリン独奏によるモーツァルトのヴァイオリン協奏曲 第4番 二長調 K. 218。第一楽章は少々不安定な部分もありましたが、第二、三楽章は、とにかく松山さんのヴァイオリンが聴かせました。線の細い繊細な音色にもかかわらず、彼女の持つ抒情性と絶妙なデュナーミクがすばらしかった。総じて好印象のモーツァルトでした。

休憩をはさんで今度はシベリウスの交響曲第1番が演奏されました。ときおりティンパニとバスドラムを伴った大音響が響き渡ったのですが、Allegro energicoという表記が作品中にあるものの、シベリウスがあそこまでの大音響を望んで作曲したのか、甚だ疑問に思いました。それ以外は、シベリウスの作品から受ける「無機的」な感じが今日の演奏にも顕れていて、日本のオーケストラとシベリウスの作品は結構マッチしているのかも知れないと思いました。

この東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団は、次回の第229回定期演奏会でも「日本オランダ年」を記念して、オランダ人作曲家のめずらしい作品ばかりを演奏するようです。このようなユニークな企画はこれからも継続していって欲しいと思います。

最後に、ヴァスクス作曲の「弦楽のためのカンタービレ」を収録したCDがもう一枚ありますのでご紹介しておきます。このCDは比較的入手しやすいようですのでご興味のある方は聴いてみてください。演奏は、ラトヴィア国立交響楽団。ラトヴィアがソヴィエト連邦から独立を回復した翌年の1992年5月に録音されたものです。

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by ciurlionis | 2009-05-08 23:59 | 音楽