コンサート・オペラ 『ポッペアの戴冠』 新国立劇場 中劇場


今週は副業その他でいろいろあってなかなか自分の時間がとれなかったのですが、今日は自分へのご褒美としてオペラを観にいってきました。

コンサート・オペラ 『ポッペアの戴冠』 モンテヴェルディ作曲
演出: 鈴木優人、田村吾郎
指揮: 鈴木雅明
演奏: バッハ・コレギウム・ジャパン (BCJ)


ストーリーは、オットーネの不在にネローネ皇帝と浮気したポッペアが、皇帝には皇后オッターヴィアと離婚、彼女を追放させ、自分の夫も国外追放、ふたりの関係を止めるよう忠告した哲学者セネカまでも自殺に追い込み、不倫の恋が成就して最終的にポッペアが新皇后の座に就くという、なんともどろどろとしたお話しなのですが、このオペラが書かれた時代を考えると、いかにモンテヴェルディが時代の最先端を行っていたのかがわかりました。

登場人物に「人間」を起用し、ストーリー性のあるオペラがこの時代に存在したことすら驚嘆すべきことと思いました。実際、オーケストラ・ピットで演奏していたBCJの12人の奏者たちの楽器を見てみたら、なんとヴァージナルやチェンバロ、リュート、ヴィオラ・ダ・ガンバなど、フェルメールの絵画に出てくる楽器たちが並んでいるではありませんか!まさに下記の絵画のようでした。

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モンテヴェルディとフェルメールの生きた時代を比べてみたら、クラウディオ・モンテヴェルディは1567-1643年、ヨハネス・フェルメールは1632-1675年とわずかに重なっていました。



これらのピリオド楽器を使用したBCJのメンバー12人の演奏は生き生きとしたものでモンテヴェルディの魅力を存分に表現していました。ピリオド楽器は演奏するのも大変だと思うのですが、息もぴったり、ピッチもよくあっていて、さすが世界水準の古楽器アンサンブルだと感心してしまいました。わずか12人であの演奏は本当にすばらしかった。

各登場人物を演じた歌手たちもみなハイレヴェルな方たちでした。先日のマタイ受難曲でも歌っていたネローネ役のレイチェル・ニコルズを始め、オットーネ役のダミアン・ギヨン、オッターヴィア役の波多野睦美、セネカ役の佐藤泰弘らがコンサート形式のオペラという制約のある環境にもかかわらず、人物の心理を絶妙に描写していたのですっかり引き込まれ、あっという間の約4時間(休憩含む)でした。

先日はショスタコーヴィチの『ムツェンスク郡のマクベス夫人』に行こうかと迷った挙句、高額なチケットに尻込みし結局行かなかったのですが、そのかわりに今回の『ポッペアの戴冠』を観られて幸せでした。

5月17日(日)14:00からもう一公演ありますので、ご興味のある方はぜひどうぞ。

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