祝! バレエ・リュス 100周年 "the 100th anniversary of Ballets Russes"


先日新国立劇場の『ポッペアの戴冠』を観に行った際、幕間にN氏にお会いした。なんでも2009年5月19日はディアギレフ率いるバレエ・リュスがパリで初公演を行ってから100周年なのだそう。

彼は以前から『バレエ・リュスと日本人たち』に着目し、あちこちに論文を発表されていて、それらを改編して本日より古書店「日月堂」のホームページで順次発表されるとのこと。楽しみに読ませて頂こうと思う。

c0193950_20403997.jpg


ロンドンで音楽学を学んでいたとき、私もロシア・バレエについての講義を受け、Lynn, Garafolaの" Diaghilev's Ballets Russes(Paperback)"などを読んでバレエ・リュスにはとても興味を持っていた。

コヴェントガーデンにもバレエを観に幾度となく足を運んだ。最も印象に残っているのは2004年5月に観た “Celebrating Diaghilev” というプログラムで、一晩で『ダフニスとクロエ』、『薔薇の精』、『牧神の午後』、『結婚』すべての公演が行われた。あまりにもモダンで衝撃的だったので2度も足を運んだのだった。

ご存じの通り、バレエ・リュス "Ballets Russes" とは、ロシア人興行師セルゲイ・ディアギレフ (Serge Diaghilev, 1872-1929) が主宰した「ロシア・バレエ団」である。1909年5月19日にパリのシャトレ座で初公演を行ってから1929年にディアギレフが急逝するまでの間、当時ヨーロッパで活躍していたダンサーや作曲家、画家たちを巻き込み、主にパリで、最先端のモダン・バレエを発表し続けた。

このバレエ・リュスに関わった主なダンサー、振付師、作曲家、画家には、ミハイル・フォーキン、アンナ・パヴロワ、タマーラ・カルサヴィナ、ヴァーツラフ・ニジンスキー、ブロニスラヴァ・ニジンスカ、レオニード・マシーン、ジョージ・バランシン、ニコライ・チェレプニン、アレクサンドル・ボロディン、クロード・ドビュッシー、エリック・サティ、モーリス・ラヴェル、マヌエル・デ・ファリャ、イーゴリ・ストラヴィンスキー、セルゲイ・プロコフィエフ、ダリウス・ミヨー、ジョルジュ・オーリック、レオン・バクスト、アンリ・マティス、アレクサンドル・ブノワ、ニコライ・レーリッヒ、パブロ・ピカソ、ナターリヤ・ゴンチャローワ、ミハイル・ラリオーノフ、ジョルジュ・ブラック、マックス・エルンストなどがいた。

特に、ディアギレフのお気に入りでもあったバレエ・ダンサーで後に振付けも手がけたヴァーツラフ・ニジンスキーは、斬新な踊りによりパリの聴衆を魅了し続けた。しかし、1913年に初演されたニジンスキーの振付けによるストラヴィンスキー作曲の『春の祭典』では、それまでにはなかった足を内股にした踊りなどが観客に受け入れられないようなこともあったようだ。ニジンスキーはその後、統合失調症を患い、1919年1月の公演を最後にバレエからは身を退いた。そして、回復することなく1950年にロンドンで息を引き取った。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

今日は、映画『ニジンスキー』(DVD)を観てみましたが、「映像を遺さなかったニジンスキー」と言われるとおり、彼の映像は含まれていませんでした。後年になって療養でパリを訪れたニジンスキーをディアギレフが呼び寄せ、ニジンスキーが振り付けを担当したこともあるドビュッシー作曲の『牧神の午後』をみせるのであるが、ニジンスキーは椅子から立ち上がるのが精一杯であった当時の証言映像が含まれていました。

c0193950_20573640.jpg

このDVDよりもむしろ、数年前に話題になったバレエ・リュス 踊る歓び、生きる歓び [DVD]の方が楽しめるかも知れません。この映画にはかつてバレエ・リュスやディアギレフの遺志を継いで踊り続けた今は100歳近くになったバレリーナたちの同窓会の様子を撮ったドキュメンタリーです。私は映画公開直後にヨーロッパからの機内で観たのですが、とても良い映画だったのでおすすめです。

c0193950_2055670.jpg


バレエ・リュス生誕100周年をひとりでひっそりと祝ってみました。日本国内では何か記念公演などはないのでしょうか?あったらぜひ足を運びたいと思います。


*************************************************************************
c0193950_1432321.gif

HMVジャパン CD DVD 音楽 書籍 ゲーム
[PR]
by ciurlionis | 2009-05-19 23:59 | 音楽