映画『ブコバル』 Vukovar-Poste Restante ドラシュコヴィッチ監督


6月にNHKのBSで、「BS20周年選 シリーズ ユーゴスラビアの崩壊」と称し、6回シリーズのドキュメンタリーが再放送されていた。

それを観て1989年のベルリンの壁崩壊後に始まったユーゴスラビアの解体についてわかった気になっていたのだが、やはりこの地域の問題は奥が深い。

夏に、リトアニアのヴィリニュス大学に留学した際に、クロアチア人のバスケットボール選手のコースメイトがいたので、当時の話を聞くことができてますます興味は深まっていた。

6月以降、ユーゴ地域の勉強も兼ねて、クストリッツァ監督の『アンダーグラウンド』、『黒猫・白猫』、『ウェディングベルを鳴らせ!』や、タノヴィッチ監督の『ノーマンズ・ランド』などの映画を観ていたのだが、ユーゴ紛争を知る上で必見とされる『ブコバル』は観ていなかった。

奇しくもベルリンの壁崩壊20周年の昨日、オーダーしておいた『ブコバル』が届いていた。

1993年8月から11月にかけて実際に戦地となっていたブコバルで撮影されたというこの映画は、1989年11月のベルリンの壁が崩壊するシーンから始まる。

民族の壁を超えて結婚したセルビア人のトーマとクロアチア人妻のアナ。幸せなときも長くは続かず、次第に民族間の紛争が激化していく。トーマは、ユーゴ連邦軍の兵士として召集され、アナは実家に戻るも家と両親を失い再び戦火のブコバルに戻ってくる。

そこで狙撃兵として派遣されたトーマと再会し喜び合うのも束の間、昨日までの友人が敵となっている現実があった。

建物という建物がほとんどすべて破壊され、紛争は終結。戦地を跡にしようとトーマがバスに乗り込むと、もう一台のバスにはトーマの子どもを抱いたアナの姿が。おたがい戦火を逃れて生き延びていたのだった。

ベルリンの壁が崩壊し、冷戦が終結してから20年だが、その後も世界のどこかでは戦いが続いている。これを昔のことと思わずに、今もなお起こりうることなのだと考え今後も語り継いでいくべきではないかと思った。

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by ciurlionis | 2009-11-10 00:01 | 映画