バッハ・コレギウム・ジャパン 特別演奏会 日本大学カザルスホール


昨年から言われていたことだが、今や日本大学の所有となっている御茶ノ水のカザルスホールが3月末日をもって学外の者による使用を停止されることが決まっている。

今日は「もしかしてこのホールでアーレント・オルガンを聴ける最後の機会になるかも知れない」と思い、足を運んだ。

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〈第1部〉オルガン演奏 [オルガン:鈴木雅明(○)、今井奈緒子(*)、廣江理枝(□)]

~スウェーリンクからJ.S.バッハまで~
  *J.P.スウェーリンク/ファンタジア・クロマティカ
  *シャイデマン/第8旋法によるマニフィカト
  *ヴェックマン/コラール《来たれ、聖霊、主なる神》 
                   
  □ブクステフーデ/トッカータ へ長調 BuxWV156
  □《われ、汝に呼ばわる、主イエスキリストよ》BuxWV196
  □第1旋法によるマニフィカト BuxWV203

  ○J.S.バッハ/プレリュードとフーガ変ホ長調 BWV552
  ○コラール《心より汝を待ち望まん》BWV727


〈第2部〉J.S.バッハ:教会カンタータ
  《尊き御神の統べしらすままにまつろい》BWV93
  《われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ》BWV177
  《喜べ、贖われし群よ》BWV30 

出演者
●鈴木雅明(Cond・Org)●バッハ・コレギウム・ジャパン(合唱・管弦楽)●今井奈緒子/廣江理枝(Org)●野々下由香里/藤崎美苗/松井亜希(S)●青木洋也/上杉清仁(A)●水越 啓(T)●浦野智行(Bs)

良く練られたプログラムだった。前半でスヴェーリンクからバッハまで、オルガン音楽100年の歴史が手短にたどられ、しかもそこで奏されたコラール主題が後半のバッハのカンタータで再び登場するという見事な構成。演奏会のはじめに鈴木雅明氏が解説されたように、西洋のオルガン曲とカンタータの二つのジャンルは、もともと深く結びついていたことに気づかされる。

しかも鈴木氏の弾くオルガンはまるでどこかの教会でパイプオルガンを聴いているかのような荘厳な演奏だった。こんなにも「生きた」オルガンを日本で聴いたのは初めてかもしれない。ホールとオルガンと奏者が一体となってひとつの世界ができあがっていたのだ。それと同時に、パイプオルガンという楽器は弾く人によって全く違う表情をみせる楽器なのだということを知った。BCJの演奏が素晴らしかったのはいつもどおり、言うまでもないが。

カザルスホールは、1987年に日本初の室内楽専用ホールとして開館した。アーレント・オルガンは、1997年のホール設立10周年を記念して北ドイツの巨匠ユルゲン・アーレントが建造したもの。ホールもオルガンもクラシック音楽愛好者にとっては、思い入れが深いだけに閉館が惜しまれる。

これも時代の流れとして受け止めるべきなのだろうか。

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