カテゴリ:コンサート・オペラ( 50 )


リトアニアから来日されていたルータ&スビグネヴァス・イベルハウプタス・ピアノ・デュオの演奏会に行ってきました。

月曜の夜だというのに津田ホール(490席)がほぼ満席でした。

駐日リトアニア大使館の臨時代理大使のビルテ・アブライティエネさんのご挨拶で始まり、まずは私が一番楽しみにしていたチュルリョーニスの曲が演奏されました。

演奏曲目は下記の通り:

チュルリョーニス (J・アレクサ編): 交響詩「森の中で」
ラヴェル: 祭 ~スペイン狂詩曲
権代敦彦: 二台ピアノのための「69」

ソデイカ: トーン・オントロジー 第二番
ラフマニノフ: 組曲 第二番
インファンテ: アンダルシア舞曲

(アンコール)
ミヨー: ブラジレイラ ~スカラムーシュ

どの曲もハートのあるすばらしい演奏で甲乙つけがたいのですが、リトアニア人作曲家のチュルリョーニスとソデイカの作品が特に印象に残りました。

チュルリョーニスの交響詩「森の中で」の2台ピアノ版は、チュルリョーニスがピアノで作曲したときのことをイメージできるかのような、ピアノ版なのにオーケストラの音を連想できそうな自然な編曲で、ピアニストたちの演奏センスの良さがさらにその作品のすばらしさを引き出していたように感じました。

ソデイカは、現代リトアニアを代表する作曲家ですが、クラシック音楽の枠からは逸脱していないミニマル風の作品は、イベルハウプタスのために書かれたというのがわかるような、現代音楽なのにハートのある、聞いていて楽しくなる作品でした。もしかしたら日本初演だったかも知れませんね?

また、高度なテクニックを必要とするラフマニノフの作品も、フレージングが自然で、技巧に走りすぎず2台のピアノが呼応しあい、調和していて完璧な仕上がりでした。

アンコールに演奏されたミヨーもほのぼのとした雰囲気で良かったです。

彼らの温かみのある息のバッチリ合った高度な演奏に魅了され続けた2時間でした。

また来年も来日してほしいです。

今日演奏されたソデイカの2台ピアノのための トーン・オントロジー 第2番(1998)は下記のサイトで視聴することができますのでご興味のある方はぜひどうぞ。

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みなさま、ご無沙汰しております。その後はいかがお過ごしでしたか?

こちらは今朝ヨーロッパより戻って参りました。

そして、突然のお知らせで恐縮なのですが、今月8月にリトアニアよりピアノ・デュオが来日します。

その名も”ルータ&スビグネヴァス・イベルハウプタス・ピアノ・デュオ”(The Rūta and Zbignevas Ibelhauptas Piano Duo)です。

演奏会の日程は下記の通りです。

2009年国際青少年音楽祭inみやざき
8月13日(木)
宮崎 宮崎市民文化ホール
イベントホール
開演19:00 (開場18:30)
チケット:全席自由 一般¥1,500 大学生以下¥1,000
同時にマーリュス・ヨーヴァイシャ氏の写真展「知られざるリトアニア」も開催されます。


久慈市・リトアニア・クライペダ市姉妹都市締結20周年記念
8月19日(水)
岩手 久慈市文化会館
(アンバーホール)小ホール
開演19:00 (開場18:30)
チケット:全席自由 一般¥1,000 大学生以下¥500

8月24日(月)
東京 津田ホール Tokyo: Tsuda Hall
開演19:00 (開場18:30)
入場無料


リトアニアの首都ヴィリニュスの教会で行われた合唱コンサートにでかけましたら彼らも出演されていたのでお声掛けしてきました。息の合ったハイレベルな演奏でしたのでおすすめです。

リトアニアを代表する作曲家・画家チュルリョーニスの交響詩「森の中で」(ピアノ4手版)も演奏されますのでお聴き逃しなく!

お近くにお住まいの方、ぜひ足を運ばれてみてはいかがでしょうか?

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クラシック音楽ファンが聴いてみたい、観てみたいと思う演奏会はどうやら重なりやすいのか、演奏会場で今日も多くのお知り合いの方をお見かけしました。

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今日の目玉は何と言ってもヴァレリー・アファナシエフ自身が演出・演技を担当した音楽劇《展覧会の絵》であったでしょう。演奏会が始まる前から舞台の上にはワインとウォッカが載ったテーブルと椅子が置いてありました。

前半はその《展覧会の絵》の前座にふさわしい、シンメトリに配された絵画的ピアノ曲の数々が演奏されました。
  
ドビュッシー: 雪の上の足跡(「前奏曲集第1巻」より)   
プロコフィエフ: 間のびしたアレグロ(「風刺(サルカズム)」より第2曲)
   
ショスタコーヴィチ: 24の前奏曲より第14曲変ホ短調
   
プロコフィエフ: 嵐のように(「風刺(サルカズム)」より第1曲)
   
ドビュッシー: 沈める寺(「前奏曲集第1巻」より)
 

いずれの曲もピクチャレスクという言葉がぴったりというものばかりで、またそれらをアファナシエフの演奏が絵画的に聴かせてくれました。こんなに絵画的に音楽をイメージできたのは初めての経験でした。


前半で絵画を想わせる音楽を聴き、後半の音楽劇《展覧会の絵》がとても楽しみになりました。

実際、ムソルグスキー作曲の《展覧会の絵》にアファナシエフのセリフを所々に挟んだ演出は大成功。とてもすばらしい仕上がりになっていました。

アファナシエフはムソルグスキーの大作をもっと効果的に演出するには、ピアノの演奏だけでは足りないと思ったのかも知れません。確かにセリフを含んだ演出の方が音楽が際立って聴こえました。アファナシエフの豊かな感受性にも驚かされたのですが、ムソルグスキーのこの作品の偉大さにも改めて感心させられました。その当時、誰の作品にも見られなかった彼独自の音楽というものの存在を改めて知ることができ有意義でした。

音楽劇の途中にアファナシエフが鼻をつまんでウォッカを一気に飲み干し、それをワインを飲んで中和しているところがなんとも言えずロシアっぽくて楽しかったです。

今まで、ムソルグスキーの《展覧会の絵》のピアノ演奏は、リヒテル、ホロヴィッツ、アシュケナージ、ポゴレリチなどを聴いたことがあり、今までのベストはポゴレリチ演奏のものだったのですが、この度アファナシエフの演奏を聴いて、アファナシエフがベストへ替わりました。

みなさまも機会があったらアファナシエフ演奏の《展覧会の絵》をお聴きになってみてください。感動すること間違いなしです!

アファナシエフ演奏によるムソルグスキー:展覧会の絵

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またアファナシエフは詩人としても活躍していますが、6月に彼の詩集の日本語版が発売になりました。ご興味のある方はぜひどうぞ。

乾いた沈黙―ヴァレリー・アファナシエフ詩集

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お茶の水にあるカザルスホールは、来年2010年3月末で使用停止となることが決まっているので、その前に一度、ユルゲン・アーレント制作のパイプオルガンの音を聴いておきたいと思い、ランチタイムコンサートに足を運んでみました。

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演奏は、水野均さんほかによるヘンデル、バッハ、ペルゴレージなど。

このオルガンは1997年にカザルスホールの10周年を記念して設置されたとのこと。やさしい音色でしばし時を忘れて聴き入っていました。

1987年のこのホール落成時には95歳のピアニスト、ホルショフスキ(1892-1993)が初来日してリサイタルを開いたことでも良く知られています。ホルショフスキはチェリストであったカザルスの伴奏者もつとめていたことがあり、彼こそ、このホールで演奏するにふさわしい人物だったのでした。

このリサイタルは、CDやDVDにもなっています。

ミエチスラフ・ホルショフスキ・カザルス・ホール・ライヴ1987 [CD]

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ミエチスラフ・ホルショフスキ・カザルス・ホール・ライヴ1987 [DVD]

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数々の名演を生んだこのホールが使用停止になってしまうのはとても残念なことですが、これも時代の流れなのでしょうか?

次回の「アーレントオルガン ランチタイムコンサート」は7月18日(土)12:00開場、12:15開演です。

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今週は副業その他でいろいろあってなかなか自分の時間がとれなかったのですが、今日は自分へのご褒美としてオペラを観にいってきました。

コンサート・オペラ 『ポッペアの戴冠』 モンテヴェルディ作曲
演出: 鈴木優人、田村吾郎
指揮: 鈴木雅明
演奏: バッハ・コレギウム・ジャパン (BCJ)


ストーリーは、オットーネの不在にネローネ皇帝と浮気したポッペアが、皇帝には皇后オッターヴィアと離婚、彼女を追放させ、自分の夫も国外追放、ふたりの関係を止めるよう忠告した哲学者セネカまでも自殺に追い込み、不倫の恋が成就して最終的にポッペアが新皇后の座に就くという、なんともどろどろとしたお話しなのですが、このオペラが書かれた時代を考えると、いかにモンテヴェルディが時代の最先端を行っていたのかがわかりました。

登場人物に「人間」を起用し、ストーリー性のあるオペラがこの時代に存在したことすら驚嘆すべきことと思いました。実際、オーケストラ・ピットで演奏していたBCJの12人の奏者たちの楽器を見てみたら、なんとヴァージナルやチェンバロ、リュート、ヴィオラ・ダ・ガンバなど、フェルメールの絵画に出てくる楽器たちが並んでいるではありませんか!まさに下記の絵画のようでした。

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モンテヴェルディとフェルメールの生きた時代を比べてみたら、クラウディオ・モンテヴェルディは1567-1643年、ヨハネス・フェルメールは1632-1675年とわずかに重なっていました。



これらのピリオド楽器を使用したBCJのメンバー12人の演奏は生き生きとしたものでモンテヴェルディの魅力を存分に表現していました。ピリオド楽器は演奏するのも大変だと思うのですが、息もぴったり、ピッチもよくあっていて、さすが世界水準の古楽器アンサンブルだと感心してしまいました。わずか12人であの演奏は本当にすばらしかった。

各登場人物を演じた歌手たちもみなハイレヴェルな方たちでした。先日のマタイ受難曲でも歌っていたネローネ役のレイチェル・ニコルズを始め、オットーネ役のダミアン・ギヨン、オッターヴィア役の波多野睦美、セネカ役の佐藤泰弘らがコンサート形式のオペラという制約のある環境にもかかわらず、人物の心理を絶妙に描写していたのですっかり引き込まれ、あっという間の約4時間(休憩含む)でした。

先日はショスタコーヴィチの『ムツェンスク郡のマクベス夫人』に行こうかと迷った挙句、高額なチケットに尻込みし結局行かなかったのですが、そのかわりに今回の『ポッペアの戴冠』を観られて幸せでした。

5月17日(日)14:00からもう一公演ありますので、ご興味のある方はぜひどうぞ。

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リトアニアや杉原千畝氏についてご興味のある方へ、

杉原千畝氏を題材としたオペラ『愛の白夜』改訂決定版の公演が神奈川県民ホールで行われています。
第一回目は昨日終了し、明日5月10日(日)にもう1公演あります。

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詳細は下記をご覧ください。以下、神奈川県民ホールのホームページより。

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2009年5月8日(金)19:30開演(18:45開場)
      10日(日)15:00開演(14:15開場)      
*予定上演時間 約2時間10分(休憩含む)

神奈川県民ホール 大ホール

日本を代表する芸術家一柳慧と辻井喬が再び世界の人々に問う!
緊迫した状況下で人間愛を持ち続けることの重さを…。

第二次世界大戦下、ヨーロッパの小国リトアニアに赴任していた外交官・杉原千畝は、ナチスの迫害によりポーランドから逃れる大勢のユダヤ避難民たちに、ビザ発給を懇願される。
迫害と死から逃れるには、日本を経由し、第三国に逃れるしか道は残されていなかった。
白夜の中、杉原は、良心の声に従い、本国の訓令に背き、ユダヤ避難民たちにビザを発給することを決断する。リトアニアを発つ駅でも、杉原は力の限りビザを書き続ける。やがて発車の汽笛が鳴り、杉原を乗せた列車は動き出す。

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私自身は行けないのですが、取り急ぎお知らせまで。


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2009年、リトアニアは国名の千年紀を迎え、また首都のヴィリニュスは「欧州文化首都」 "European Capital of Culture 2009" に指定されており、一年を通してさまざまな文化イベントが催されています。

2009年7月1日-6日にリトアニア国名千年紀の記念として、《歌の祭典》 "The Millennium Song Celebration of Lithuania - Songs of the Centuries -" が首都ヴィリニュスと第二の都市カウナスで行われます。

詳しいプログラムについてはこちらです。
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リトアニアはバルト海の東南岸地域に位置し、北はラトヴィア、南東はベラルーシ、南はポーランド、南西はロシアの飛び地カリーニングラード州と国境を接する人口335万人のカトリック教徒が多く住む自然に囲まれた国です。

音楽の面でバルト三国(エストニア、ラトヴィア、リトアニア)は、4,5年毎に数万人規模の国民が参加する合唱祭や舞踊祭が行われていることでも良く知られており、この「歌と踊りの祭典」は2003年にUNESCOの世界無形文化遺産にも登録されました。リトアニアで合唱祭が始められたのは他のエストニア、ラトヴィアに比べると少々遅く、1924年にカウナスにおいてでした。今年のメイン行事「歌の祭典」では、おおよそ1万8000人の民族衣装をまとった歌い手たちが集結し、リトアニア国名千年紀を祝う歌を披露する予定となっています。
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実際、バルト三国の各国民にとって合唱とは民族意識高揚のための大切な文化のひとつとなっており、特に、1988年にエストニアで行われた合唱祭は「歌う革命」とも呼ばれ、会場には30万人近い人々が集まり、ソ連邦からの独立回復へのきっかけをつくったことで知られています。

長い歴史のなかで大国に翻弄され続けたリトアニアではありましたが、1990年に自らソ連邦からの独立回復を宣言、1991年には他のバルト諸国、エストニア、ラトヴィアとともに独立が国際的に認められ共和国となり、さらに2004年にはNATO加盟に続いて、EUにも加盟を果たしました。

リトアニアの夏は気候も良く、夜も遅くまで明るいので過ごしやすくておすすめです。一度、訪れてみてはいかがでしょうか?

リトアニアの民族音楽を聴いてみたい方は下記のようなCDも発売されています。
Songs & Dances from Lithuania [Import CD from UK]

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昨日のブログでもお知らせしましたが、紀尾井ホールで行われた~協奏曲の夕べ~に行ってきました。

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演目は下記の通り。

モーツァルト: 歌劇「フィガロの結婚」K. 492序曲
モーツァルト: ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調 K. 216
G.ペレーツィス: 「ピアノと室内管弦楽の為のコンチェルティーノ・ビアンコ」ハ長調(本邦初演)
シューマン: ピアノ協奏曲 イ短調 作品54

小林倫子(Vn)
北條陽子(Pf)
岩村 力(指揮)
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


私はピアニストの北條陽子さんの演奏によるラトヴィアの作曲家、ペレーツィスの上記の作品の本邦初演を聴きに行ったのですが、ほかの観客の皆さまはどのような方の集まりなのか?紀尾井ホール(800席)がほぼ満席でありました。

開演5分前に駆け込んで空席を探し、たまたま座った席の隣にはお偉い方が座られていたようで、終演後に「●●先生」と呼ばれていました。その「先生」はペレーツィスについても色々とご存じのようで「彼のお母さんかお父さんがロシア人で、彼自身もロシア正教だそう。」とおっしゃっているのが聞こえてきたので、ふむふむと聞いてしまいました。

モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番でヴァイオリンを演奏された小林倫子さんはロンドンのギルドホール音楽院を修了されているとか。実は私もギルドホール音楽院のクラリネットのマスタークラスに参加して、ホールで演奏したことがあり、またその隣のバービカンホールにも週に3,4回は足を運んでいたので、もしかしたらどこかでお会いしていたかも?などと思ってしまいました。演奏は瑞々しい音色でテクニックもすばらしく、良かったです。

そして、楽しみにしていたペレーツィスの「ピアノと室内管弦楽の為のコンチェルティーノ・ビアンコ」ハ長調(本邦初演)は、東京シティ・フィルの弦楽器パートが澄んだ音色でピアノを引き立てていましたが、ピアニストの北條陽子さんは楽譜を持って登場。途中も楽譜をよ~く見ながら演奏する場面もあり。本邦初演というとても名誉ある機会を与えられているのに「暗譜しないの?」と、ちょっと残念な感じを受けました。「白鍵」というだけあって「ハ長調」ですし、10分ほどの曲なので暗譜してきて欲しかったです。演奏は、音量をもう一ランク上げられるとオケとの釣り合いもとれて良いのではないか?と思いました。そして、ミスタッチも気になってしまった。でも結果的にはペレーツィスの日本初演を聴くことができて満足でした。

そのあとのシューマンのピアノ協奏曲でもピアノのミスタッチが気になり、またクラリネットだけがオーケストラ全体の音から飛び出して聴こえていて違和感を感じましたが、総体的には弦楽器パートのサポートが絶妙で清々しい演奏でした。

また次回もバルト三国出身の作曲家の作品を取り上げていただきたいです。と思っていたら、2009年5月8日(金)19:00から東京オペラシティ・コンサートホールで行われる東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の第228回定期演奏会で、ラトヴィアの代表的な作曲家、ペーテリス・ヴァスクスの《弦楽のためのカンタービレ》(1979)が演奏されるではないですか!ぜひ足を運びたいと思います。
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先月3月21日のレクチャーに続き、今日は鈴木雅明氏率いるバッハ・コレギウム・ジャパンのマタイ受難曲(メンデルスゾーン上演稿)の演奏を聴きに行ってきました。

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キリスト教の受難日というのは「春分の日のあとの満月の次の日曜日(復活祭)の前の金曜日」だそうで、今年の受難日に合わせて4月10日(昨日)にも東京オペラシティ・コンサートホールで本日と同じ公演が行われたそうです。一日あとにはなってしまいましたが、今日は千葉県佐倉市にある佐倉市民音楽ホールへ足を運びました。

J.S.バッハの「マタイ受難曲」はバッハの没後、長い間世間から忘れ去られていたのですが、たまたまメンデルスゾーンの大叔母がバッハの息子たちと親交があり、マタイ受難曲のスコアを手に入れた彼女がそのスコアをメンデルスゾーンにプレゼントしたことをきっかけに、この曲のすばらしさに開眼させられた若干20歳のメンデルスゾーンが復活上演を実現させ、「マタイ受難曲」にふたたび息を吹き返させたのでした。

メンデルスゾーンがこの音楽の偉大さに気づいていなかったら、今現在私たちがマタイ受難曲を聴くことは叶わなかったかと思うと、彼の行ったことの功績の大きさは計り知れません。

メンデルスゾーンはこの復活上演のために、このマタイ受難曲に手を入れて多くのアリアやコラールを省き、受難物語のストーリーを追いやすくしました。実際に昨日の公演も2時間15分くらいのもので、「マタイ受難曲」のハイライトを聴いた感じでした。

しかし、「日本が世界に誇る鈴木雅明&バッハ・コレギウム・ジャパン」の演奏だけあって、本当にすばらしい演奏でした。エヴァンゲリストを演じたテノールのゲルト・テュルクやイエスを演じたバスのドミニク・ヴェルナーの完璧な歌唱力と、それにソプラノのレイチェル・ニコルズとアルトの加納悦子さんが花を添えていて。

特に、ペテロが「わたしは、そんな人は知らない。」と3回言って、鶏が鳴くというシーンなどは、なんとも言えない空気が流れていて、もう唯唯J. S. バッハの偉大さを感ぜずにはいられませんでした。

また近い将来バッハ・コレギウム・ジャパンの演奏をじっくり聴いてみたくなりました。本当に良い演奏で聴くと作品の真髄に一歩近づいたように思える瞬間があって得るものが多く感じられます。バッハについて深く研究されている鈴木雅明氏と、彼に賛同して誠心誠意演奏をしているオケとコーラスはまさにすばらしいグループであると思いました。

下記にこのバッハ・コレギウム・ジャパンが演奏するJ. S. バッハのマタイ受難曲 全曲のCDをご紹介しておきます。(メンデルスゾーン編ではなく、バッハによる全曲です。)

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今日は、最近CDを聴いて予習をしておいたロベルタス・シャーヴェニカス率いる、リトアニア室内管弦楽団の演奏を聴きにサントリーホールに行ってきました。

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完売となっていたB席とC席にたくさん空席があったのはなぜでしょうか?それがちょっと残念に思いました。

曲目は下記の通り。

モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 KV.136
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 KV.467
シューベルト:交響曲 第5番 変ロ長調 D.485


  指揮: ロベルタス・シャーヴェニカス
  オーケストラ: リトアニア室内管弦楽団
  ピアノ: イングリット・フジコ・ヘミング


今回はこのオーケストラの創始者のソンデツキスに代わってシャーベニカスの指揮。ソンデツキスの教えがそのまま伝わっているのか、シャーベニカスのダイナミックな指揮からは、このオーケストラ特有の古典向きの音色と繊細なアンサンブルが紡ぎだされ、団員全員がコーラスで歌を歌っているかのような一体感が伝わってきました。

モーツァルトのピアノ協奏曲でピアノを演奏されたフジコ・ヘミングも76歳の方の演奏とわかっていて聴くと、ミスタッチなどが問題ではなく、何歳になっても音楽活動を続けていることに意義があるように思いました。彼女の自由奔放な演奏スタイルにオーケストラの方は合わせるのが大変そうではありましたが、そこはシャーベニカスの腕のみせどころ。極端にテンポが落ちても、突然早くなっても、どこか自然に聴こえるように上手にまとめられていました。

休憩を挟んで、シューベルトの交響曲が演奏されましたが、久しぶりに聴いたすばらしいシューベルトでした。この交響曲は同時代に生きた作曲家たちからの影響が強く感じられる作品ではありますが、各楽章ともそれぞれ異なった表情を持っているので、ひとつの交響曲でオーケストラの魅力の様々な面を聴くことができます。特に第二楽章の抒情的な旋律にはシューベルトらしい独特な美しさがありますが、このリトアニア室内管弦楽団の弦楽器パートの一体感や重なり具合がすばらしく、至高の演奏でした。

今日初めてこのリトアニア室内管弦楽団の演奏を聴きましたが、団員同士の表情も良く、指揮者も生き生きとしていてこれからもさらに注目して行きたいオーケストラであると思いました。

バルト三国ではもうひとつ良く知られた室内管弦楽団であるクレメラータ・バルティカがありますが、彼らとは違い、リトアニア室内管弦楽団はバロックや古典音楽に向いていそうな音色ですから、これからもこの二つのオーケストラでそれぞれバルト三国やリトアニアの楽団の演奏水準の高さをアピールしていって頂きたいと思いました。

次回は、プログラムにリトアニアの作曲家の作品を入れていただきたいと思いました。

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