プロコフィエフと聞くと黙っていられないので、2ヶ月くらい前に応募しておいた日テレの「深夜の音楽会」へ行ってきた。詳細は下記の通り。

指揮:藤岡幸夫  
語り:伊倉一恵
コンマス:デヴィッド・ノーラン
司会:古市幸子 (日テレアナウンサー)
管弦楽:読売日本交響楽団
会場:すみだトリフォニーホール 18時45分開演

プログラム:
プロコフィエフ 交響的物語〈ピーターと狼〉
 *  *  *
プロコフィエフ バレエ組曲〈ロメオとジュリエット〉から
  モンタギュー家とキャピュレット家
  マドリガル
  メヌエット
  仮面
  バルコニーのロメオとジュリエット
  ティボルトの死
  ジュリエットの墓の前のロメオ


演奏は「残念」の一言。

行かなきゃよかったと後悔した。

自分が今まで高く評価してきた読売日本交響楽団は、こんなオーケストラだったのか???耳を疑うほどまとまりのない演奏。いつもはクリアーなVnパートも濁っていた。

放送は2010年9月8日(水)の予定。

錦糸町駅からすみだトリフォニーホールへ向かう途中に建設中のスカイツリーが見えた。
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先日、ロンドンのプロコフィエフ財団から研究誌 "Three Oranges, number 19" が届いていた。先日亡くなられたノエル先生が編集された最後の号だ。

この第19号は「イワン雷帝」 "Ivan the Terrible" の特集。そう、エイゼンシュテインの映画「イワン雷帝」の音楽はプロコフィエフが担当しているのだ。

今日は、ちょうど京橋のフィルムセンターでその「イワン雷帝」が上映されるというので行ってきた。長編映画なので、公開時と同じように1部と2部に分け、それぞれ2時と6時の回に上映した。1部はモノクロで少々退屈な場面もあるのだが、第2部の後半にはカラー映像の場面も出てくるし、物語もドラマチックな展開をみせ、プロコフィエフの音楽も相俟ってすばらしい出来映えになっていた。まるでオペラをみているかのような映像だった。

5月23日(日)にも上映されるようですので、ご興味のある方はぜひ大スクリーンでご覧になってみてください。


イワン雷帝 [DVD]

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by ciurlionis | 2010-05-14 23:59 | 映画

今年は、ロシア人演出家フセヴォロド・メイエルホリド (1874-1940) がスターリンの粛清に遭ってから70年であり、また名誉を回復してから55年であるという。

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メイエルホリドは、作曲家たちとも関係が深かっただけにプロコフィエフやショスタコーヴィチについての本を読むと必ずと言っていいほど彼の名前が登場する。

今まで、彼について特に注目したことはなかったが、この度の展覧会を訪れてみて、当時の舞台装置などの写真を観て、彼のアイディアがいかに斬新なものであったがよくわかった。

それもそのはず、マヤコフスキーが書き下ろした戯曲『南京虫』を上演するにあたり、メイエルホリドは、ロシア構成主義の美術家ロトチェンコに舞台芸術を委ね、音楽には若きショスタコーヴィチを抜擢するという具合に、目も眩むような豪華メンバーによるものだったのだ。

また、初めてビオメハニカが採用された『堂々たるコキュ』の写真を観られたことは大きな収穫だった。写真でみるとどんなものであったのかが一目瞭然だからだ。

そして何よりもプロコフィエフのオペラ『三つのオレンジへの恋』が生まれるきっかけとなった翻案が載っている雑誌『三つのオレンジへの恋』のパネルが観られて嬉しかったのはいうまでもないのだが、後日、ある研究会へお邪魔した際にはその雑誌の現物を拝見することができ、さらに喜びが倍増したのだった。

展覧会図録も図版がふんだんに載せられていて見ごたえのある資料となっている。会期は4月28日(水)まで、入場無料。

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by ciurlionis | 2010-03-26 23:59 | 美術

先日BBC Music Magazineの2月号でゲルギエフ率いるロンドン交響楽団が演奏したプロコフィエフのバレエ「ロメオとジュリエット」のCDが☆☆☆☆☆に輝いていたので、イギリスのバーミンガムのCD屋さんから購入したのですが、今日帰宅したらそのCDが届いていました。日本のTOWER RECORDSの店頭価格のおよそ半額で購入することができました。

今までロンドン交響楽団が演奏する「ロメオとジュリエット」と言ったら、アンドレ・プレヴィン指揮のものを気に入って聴いていたのですが、このたびのゲルギエフの指揮による演奏は、プレヴィン指揮のものと比較して終始軽快なテンポで、デュナーミクにもメリハリがあって聴きやすく感じました。しかし、各楽器のソロの部分は、プレヴィン指揮の方がソロ奏者の演奏をゆったりと聴けるという良い面もあり、両者とも甲乙のつけ難い秀逸な演奏となっています。

もしよろしければお聴きになってみてください。

Romeo & Juliet (Hybrid CD)

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by ciurlionis | 2010-02-16 20:00 | 音楽
渋谷のHMVに立ち寄ってみたらクラシックフロアが4Fになっていた。。

そこで、ブレンデルの引退コンサートのCDなどを試聴してから、ふと音楽雑誌のコーナーに目をやると、BBC MUSIC MAGAZINE DECEMBER 2009が販売されていた。

昨年も12月号にプロコフィエフを取り上げていて購入した記憶があるが、今年の12月号もすごかった!

表紙をみるとなんと
"Prokofiev Violin Concerto No. 2: Premiere Recording from 1936"
とあるではないか!

ヴァイオリン協奏曲第2番の初録音が残っていたとは!さすがBBCアーカイヴである!

ヴァイオリンを演奏しているのは、フランス人ヴァイオリニスト、ロベール・ソエタンス (Robert Soëtens) で、彼は日本でもヴァイオリンを教えていたことがあり、今井信子さんのご本にも「ソエタン先生」という名前で登場している。

下記のサイトで試聴もできる。
BBC MUSIC MAGAZINE DECEMBER 2009

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付録CDの詳細は下記の通り:
Sergey Prokofiev (1891-1953)

Violin Concerto No. 2 in G minor, Op. 63
Robert Soetens (1897-1997) (violin)
BBC Symphony Orchestra
Sir Henry Wood (conductor)
recorded live at the 7th Season of Sunday Orchestral Concerts,
Queen's Hall, London on 20 December 1936.


Violin Sonata No. 2 in D, Op. 94
James Ehnes (violin)
Andrew Armstrong (piano)
recorded live at Wigmore Hall, London on 9 March 2009.


この作品は1935年に作曲され、第一楽章はパリにて、第二楽章はヴォロネジで、そして最終的なオーケストレーションはバクで行われたとされる。また、同年12月1日にマドリードで初演された。

この記念すべきCDのノーツは、もっとも尊敬している恩師のひとり、デイヴィッド・ニース氏が執筆している。
プロコフィエフの自伝によれば、彼は「ヴァイオリン協奏曲第2番を第1番とは音楽と形式の点で異なったものにしたい」と言ってたそうである。確かにトロンボーンやテューバは使われていないし、オーケストレーションも一風変わっている。また、「パーカッション奏者はひとり」と限定しているとのこと。

ご興味のある方は下記のサイトからご購入が可能です。ぜひどうぞ↓

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by ciurlionis | 2009-11-13 23:59 | 音楽

最近は、リトアニアの民族音楽やチュルリョーニスのCDばかり聴いていて、私の最愛の作曲家プロコフィエフをしばらく聴いていなかったので、今月はプロコフィエフについて集中的に読んで聴くことにしました。

ロンドン大学大学院時代にお世話になったデイヴィッド・ニース(David Nice)先生とサイモン・モリソン(Simon Morrison)先生の伝記2冊と、アンソニー・フィリップス(Anthony Phillips)氏英訳のプロコフィエフの日記2冊の計4冊を参照しながらプロコフィエフの全作品を聴いていきます。

プロコフィエフは自分で自伝"Prokofiev by Prokofiev"を執筆していて、それはそれでとても興味深く、学生時代に読破しているのですが、昨今ではプロコフィエフ研究がさらに進んでいるので、比較的手に入りやすかった4冊をさらに読み進めます。

そこで、今日はその文献4冊と、私の愛聴しているCDを1枚ご紹介します。

まずはデイヴィッド・ニース(David Nice)先生とサイモン・モリソン(Simon Morrison)先生の伝記2冊から。この2冊を読めばプロコフィエフがロシアから西側に渡った1891-1935とソヴィエトに戻ってからの1935-1953までの彼の動向を詳しく知ることができます。

Prokofiev: A Biography: From Russia to the West, 1891-1935 (ハードカバー)
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The People's Artist: Prokofiev's Soviet Years (ハードカバー)
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そしてアンソニー・フィリップス(Anthony Phillips)氏英訳のプロコフィエフの日記2冊。残念ながらプロコフィエフの日本滞在に関する記述には誤りがあります。アンソニーは私がロンドン大学在学中に、ゴールドスミス・カレッジにあるプロコフィエフ・アーカイヴにこもってずっとこの日記を翻訳されていました。10ヶ国語くらいを操るジェントルマンでした。

Sergey Prokofiev: Diaries, 1907-1914: Prodigious Youth Volume 1 (ハードカバー)
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Sergey Prokofiev Diaries 1915-1922: Behind the Mask Volume 2 (ハードカバー)
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そして最後に私の愛聴している2枚組CD。アンドレ・プレヴィン指揮、ロンドン交響楽団(
London Symphony Orchestra, LSO)演奏のプロコフィエフ作曲のバレエ音楽《ロメオとジュリエット》 Op. 64 (1936) 全曲です。プレヴィン先生とLSOのコラボがすばらしく、プロコフィエフ作品を演奏するうえで不可欠な柔軟性のある完璧な演奏になっています。このCDを聴くだけでバレエの情景が目に浮かびます。ご興味のある方は聴いてみてください。

Prokofiev: Romeo and Juliet [Import] [from US]
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昨年末、ゲルギエフ率いるLSOが来日し連続演奏会を行った際には4回ほどサントリーホールに足を運び、LSOのダイナミック・サウンドを堪能しました。

そういえば、この曲は一時期ソフトバンク携帯のコマーシャルでも使われていましたよね?

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by ciurlionis | 2009-10-01 23:59 | 音楽

最近、中央線沿いの駅に行く用事が多いので、今日は以前から気になっていた荻窪にある「大田黒公園」に立ち寄ってみました。

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大田黒公園は、音楽評論家であった故・大田黒元雄氏(1983-1979)の屋敷跡を杉並区が日本庭園として整備し、昭和56年に開園したもので、大田黒氏は昭和7年から54年に86歳で逝去されるまで47年にわたってこちらに住まわれていたそうです。お庭には大きな池があってたくさんの鯉が涼しげに泳いでいました。

その公園のなかに大田黒氏が仕事場として使用していた、今は「記念館」となっている建物があり、そのなかに彼が愛用していたグランド・ピアノや蓄音機などが遺されています。

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なぜ私が大田黒公園のグランドピアノにこだわっているのかというと、昨年下記の論文のために大田黒の文献を読んでこのグランドピアノがプロコフィエフも弾いた可能性があるのを知ったからでした。大田黒元雄氏は1918年の夏に2ヶ月ほど日本に滞在していたプロコフィエフと知り合いになり、プロコフィエフは、当時大森にあった大田黒宅を何度も訪れ、ピアノを弾いてみせているのです。そして、そのピアノが今は大田黒公園に遺されているこのピアノで、プロコフィエフも弾いたことのあるピアノではないか?と思われます。

しかし、そのグランドピアノは1900年に製作されたスタインウェイ社のピアノで、近年老朽化が進み、大がかりなメンテナンスが必要となっています。そこで、この激動の一世紀を無事に生き抜いたグランドピアノを蘇らせるべく、昨年より「大田黒公園のピアノを守る会」というものが発足していて、募金活動が行われています。私もささやかながら募金をしてきました。募金をすると大田黒記念館やグランドピアノを描いたポストカードがもれなくいただけます。

明治26年(1893年)に生まれた大田黒元雄氏は、音楽愛好家、音楽評論家として常に最先端を行っていた存在でした。1913年に19歳でロンドン大学に留学した彼は、表向きは経済学を学びに行っていたのですが、毎晩のようにロンドンの街で行われているオペラ、バレエ、クラシックコンサートに積極的に足を運んでいて、その様子を詳細に日記に遺しています。

今ではごく一部の場所でしか閲覧できなくなってしまった生前彼が書き遺した日記を読んでみると、彼は、ロンドン滞在時にバレエ・リュス(セルゲイ・ディアギレフが主宰したロシア・バレエ団で今年2009年がちょうど結成100周年にあたる)の一連のバレエを鑑賞しているのですが、大田黒と同日ではないものの、同じシーズンの同じバレエをロンドンを訪れたプロコフィエフも観ていたのでした。1918年の夏にプロコフィエフが日本に滞在していた折も、大田黒とプロコフィエフがバレエ・リュスの話で意気投合したに違いありません。プロコフィエフの日記を読むと、大田黒がロシア音楽に詳しく、自分の音楽のこともすでに知っていたのでとても驚いています。また、実際にプロコフィエフが大田黒宅を訪れた日々のことも、大田黒氏の日記で詳しく知ることができます。

近年ロシア語、フランス語、英語でプロコフィエフの日記や研究書が次々に出版され、プロコフィエフに関する新事実が明らかになっていくなかで、この「プロコフィエフの日本滞在」の部分には残念ながら多くの間違えが見受けられていました。

しかし、昨年2008年5月に英国のプロコフィエフ財団から発行されている研究誌Three Oranges Journal, number 15の特集が"Prokofiev in Japan"というもので、私もこの号に論文を寄稿させて頂いたので、プロコフィエフが来日した当時の日本のクラシック音楽受容の状況や、プロコフィエフ財団に残っているプロコフィエフの日記や手紙、そして日本に残っている大田黒の日記を参照して、「英語で読める唯一の大田黒とプロコフィエフの交友記」として発表しました。これで少しでも誤認事実を正すことができたら幸いと思って新事実をたくさん盛り込みました。

この論文をまとめるにあたって、大田黒元雄氏が執筆された文献や、雑誌での対談などに目を通しましたが、驚かされたことは、大田黒氏が当時の日本のクラシック界では常に最先端を行っていたということでした。ロンドンやアメリカでクラシック音楽書が発売されるとそれを丸善を通じていち早く入手し、積極的に日本語に翻訳して出版したり、同時に楽譜やレコードも輸入して、蓄音機で音楽会を開いたり、ピアノの夕べと名付けられた演奏会まで自宅で開いていて、その音楽のほとんどが「日本初演」であったのでした。

大田黒氏について研究してみて、今現在、彼の日記や翻訳書にアクセスしにくくなっている現状を知り、とても残念に思うのと同時に、もっと評価されてしかるべき方であると思いました。

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by ciurlionis | 2009-03-28 23:59 | その他

ラピュタ阿佐ヶ谷で行われている「第9回ラピュタアニメーションフェスティバル2009 "エストニアのアニメーション"」「ノルシュテイン、エイゼンシュテインの"イワン雷帝"を語る」「ユーリー・ノルシュテイン作品集」を観てきました。会期は2009年3月15日(日)~4月11日(土)まで。

ノルシュテインはロシアのアニメーション作家として名高く、エイゼンシュテイン監督の『イワン雷帝』ではプロコフィエフが音楽を担当しているので、何か新事実などが発見できればと思っていました。

ノルシュテインは、映画の一コマ一コマを詳細に分析して、音、色彩、動きなどの重なり(層の話)や、三角形の構図について丁寧に説明していました。プロコフィエフの音楽については、冒頭部分のあるメロディーが、クライマックスのシーンにおいて、再度、異なるオーケストレーションで使われていることを指摘し、エイゼンシュテインがどのようにプロコフィエフに作曲を依頼したかについても少し触れていました。

「ユーリー・ノルシュテイン作品集」は、現在ではDVDも発売されていて観ることができますが、やはり大型スクリーンで、スピーカーからの音声を聴きながら鑑賞すると全く違ったものに見えました。

上映されたのは下記の5作品。
「25日 最初の日」
「キツネとウサギ」
「アオサギとツル」
「霧の中のハリネズミ」
「話の話」


実は、「25日最初の日」では、ショスタコーヴィチの音楽が用いられていることを知っていたので、どのように音楽がつけているのか、とても興味を持っていました。このフィルムは1917年10月のロシア革命最初の日を題材にしているのですが、ロシア・アヴァンギャルドの動く抽象絵画の背後にショスタコーヴィチの交響曲第11番「1905年」と第12番「1917年」が使用されていました。

ノルシュテインに関連するDVDや書籍が多く出ていますので、下記にご紹介しておきます。

ユーリ・ノルシュテイン作品集[DVD]
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『ユーリー・ノルシュテインの仕事』
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『アニメの詩人ノルシュテイン―音・響き・ことば』(ユーラシア・ブックレット)
東洋書店からでているユーラシア・ブックレットの一冊です。この冊子のなかでノルシュテイン本人についてや上記5作品についての詳細な説明がなされています。
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『ノルシュテイン氏の優雅な生活』(ラピュタ新書)
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 『話の話』の話―アニメーターの旅 ユーリー・ノルシュテイン
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以下3冊はアニメをもとに作られた絵本です。
『きりのなかのはりねずみ』 (世界傑作絵本シリーズ)
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『アオサギとツル』
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『きつねとうさぎ―ロシアの昔話』 (世界傑作絵本シリーズ) 
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by ciurlionis | 2009-03-24 23:59 | 映画

プロコフィエフ作曲の「ピーターと狼」というと、昨年11月30日に行われたゲルギエフ指揮のロンドン交響楽団による公演を聴きました。その日ゲルギエフがピーター役のナレーションも担当し、(彼によるピーターは世界初演だったらしい)そのナレーションがあまりにも自然で印象的だったので今でも目と耳に焼き付いているのですが、さらに先日、杉並公会堂で行われた日本フィルの「ピーターと狼」の公演を聴いて、再び気持ちがプロコフィエフに向いているので、今日は良く知られている「ピーターと狼」のCDをご紹介します。ほとんどがブリテン作曲の「青少年のための管弦楽入門」とのカップリングになっています。

まず初めは、歴史上最古の「ピーターと狼」の録音(1939年)ではないかと思われるもの。この録音は以前英国のPearl社から出ていたのですが、下記のCDはその復刻盤(廉価盤)です。

最近のプロコフィエフの研究書を読んでみると、ここでナレーションを担当しているリチャード・ヘイルは、1938年にプロコフィエフ自身の指揮によるボストン交響楽団の公演でアメリカで初めて朗読を担当した人なのだそうです。また、プロコフィエフはこの38年のアメリカ演奏旅行(最後の外遊)でカリフォルニアにも足を運び、ウォルト・ディズニーに会って、「ピーターと狼」全曲をピアノで弾いてきかせてアニメ化の契約を結んでいたそうです。
Prokofiev: Peter and the Wolf
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プロコフィエフのひとりめの奥さま、リーナさんのナレーションによるもの。
Prokofiev: Peter & the Wolf, Cinderella (excerpts from Ballet) / Neeme Jarvi
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プロコフィエフの息子さんたちのナレーションによるもの。
Prokofiev's Music for Children
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次に、有名指揮者のナレーションによるものをいくつか。

1. 小沢征爾さんのナレーションによるもの。
プロコフィエフ:「ピーターと狼」
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2. レナード・バーンスタインのナレーションによるもの。
Prokofiev: Peter And The Wolf
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3. アンドレ・プレヴィンのナレーションによるもの。
Prokofiev:Peter and the Wolf
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次は、日本人による日本語のナレーションをいくつか。

1. 黒柳徹子さんのナレーションによるもの。
プロコフィエフ:「ピーターと狼」Op. 67
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2. 明石家さんまさんのナレーションによるもの。
プロコフィエフ:「ピーターと狼」

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有名俳優、ショーン・コネリーによるナレーションのもの。
Prokofiev: Peter and the Wolf
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最後に、ソフィア・ローレンと、政治家ビル・クリントンとミハイル・ゴルバチョフによるナレーション。

Serge Prokofiev: Peter and the Wolf; Jean-Pascal Beintus: Wolf Tracks
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そのほかCDは下記をご参照ください。

ピーターと狼

Peter and the Wolf

Pierre et le loup


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by ciurlionis | 2009-03-23 00:01 | 音楽

今日は、すみだトリフォニーホールで行われている地方都市オーケストラ・フェスティバル2009の群馬交響楽団の公演に行ってきました。

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演目は下記の通り。

チャイコフスキー作曲 幻想的序曲《ロメオとジュリエット》
プロコフィエフ作曲   ピアノ協奏曲第3番 ハ長調 作品26
ドビュッシー作曲   「海」 3つの交響的スケッチ

指揮:  マルティン・トゥルノフスキー
ピアノ:  ヤロスラヴァ・ピエフォチョーヴァー
管弦楽:  群馬交響楽団


指揮者もピアニストもチェコ出身で、指揮者のトゥルノフスキーは、カレル・アンチェルやジョージ・セルに師事した東欧の巨匠であり、ピアニストのピエフォチョーヴァーはイヴァン・モラヴェッツの下で研鑽を積んだ現在注目のアーティストです。

実は、群馬交響楽団の演奏を今日初めて聴いたのですが、とても新鮮な印象を受けました。

まず、木管楽器の各奏者が名手揃いであると思いました。ほどよい自己主張のある音が3F後方で聴いていた私のところまでしっかりと届いていました。また、この木管奏者さんたちの音は、木管セクションのアンサンブルとしても小気味好くまとまっていて、それも聴いていて気持ちが良く、今日のプロコフィエフと良く合っていました。このオーケストラでいずれ「ピーターと狼」を聴いてみたいと思いました。木管楽器奏者が名手揃いなので、きっと楽しい演奏をしてくださるのではないか?と思った次第です。

一曲目のチャイコフスキーは、弦楽器セクションのクリアーな音色と管楽器の音色が程良く織り合っていて、ひとつひとつの音が明快だったので、曲の隅から隅までしっかりと聴くことができました。プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番は、以前お世話になったクラリネットのN先生のソロで始まったのですが、そのソロがすばらしく、また、ピエフォチョーヴァーのピアノも技巧に走りすぎず、プロコフィエフの抒情性をよく表現されていて、久しぶりに清々しいプロコフィエフを聴かせていただきました。ドビュッシーの「海」もこのオケのクリアーな音色にとても合っていて、指揮者の解釈のおかげなのでしょうか、「3つの交響的スケッチ」という副題が付けられているように、音が視覚的に迫ってくるように聴こえてきました。

また、来年の公演も楽しみです。来年もプログラムにプロコフィエフを入れて頂きたいと思いました。

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