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今やロシアの歌曲として知られる「百万本のバラ」"Миллион алых роз" は、元々は、ラトヴィア民謡「マーラが与えた人生」 "Dāvāja Māriņa" という、ラトヴィアのライモンド・パウルスによって作曲され、レオン・ブリディスが作詞を担当した曲でした。

1981年にラトヴィア人歌手アイヤ・クレレにより歌われて知られるようになったのですが、その後ロシアのヴォズネンスキーにより、グルジアの画家ニコ・ピロスマニを題材とした歌詞がつけられ、大歌手アラ・ブガチョワによって歌われ、さらに世の中に知られるようになったそうです。

この度の第一回ラトビア音楽祭でもラトヴィア語の原曲が歌われるようですので、お聴きになってみてはいかがでしょうか?

You Tubeにアイヤ・ククレによりラトヴィア語で歌われている原曲を見つけましたので、下記に載せておきます。



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ロシア語版の「百万本のバラ」のモデルとなったグルジアの画家、ニコ・ピロスマニの描く絵画は独特の作風で魅力的です。私はロンドンで共演したグルジア人ピアニストに教えてもらいました。グルジア人にとってピロスマニとは国を象徴する画家だそうです。リトアニアにおけるチュルリョーニスのようですね。。。

ご興味のおありの方はぜひどうぞ。

グルジアの画家 ニコ・ピロスマニ 1862‐1918(画集)

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by ciurlionis | 2010-09-23 00:03 | 音楽

ラトビア音楽の集い~第一回ラトビア音楽祭~が2010年9月25日(土)13:30より、四谷区民ホールにて開催されます。

詳細は下記演奏会チラシをご確認ください。
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これは余談ですが、バルト三国がソヴィエト連邦から独立を回復するきっかけとなった "The Singing Revolution" (歌う革命、歌とともに闘う革命などと言われたりします)のDVDがでています。エストニアで製作されたドキュメントです。ご興味のおありの方はぜひどうぞ。

Singing Revolution [DVD] [Import]

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京橋のフィルムセンターで開催中のEUフィルムデーズに今年も行ってきました。

今日は11時からラトビア映画で17時からリトアニア映画が上映されたので2本とも観てきました。

11時からのラトビア映画「小さな泥棒たち」は日本初公開のコメディー。



失業した父を救おうと子供たちが銀行へ忍び込み強盗をするという少々深刻な内容にもかかわらず、それがコメディーになっているので終始楽しい雰囲気でした。子供たちの演技が微笑ましく、会場でも笑い声がたくさん聴こえました。

この映画は家族でも楽しめそうでした。

リトアニア映画が始まるまでに4時間ほどあったので、PAULでランチをして、その後オアゾの丸善で音楽書・美術書などを立ち読みし、銀座の山野楽器、POLA ミュージアム・アネックスで「音の出る展覧会」などをみたりして時間潰し。

そして17時からいよいよジョナス・メカス監督の「リトアニアへの旅の追憶」へ。

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by ciurlionis | 2010-05-30 23:58 | 映画

以前から気になっていたラトヴィアの合唱団KAMĒR...のCD "Dawn is Breaking" (2007)を聴いてみました。

Dawn is Breaking: Choral Music from Latvia

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KAMĒR...は、1990年に結成されたラトヴィアを代表する合唱団。ラトヴィアの音楽大賞や数々の国際音楽コンクールで70以上の賞を受賞した経験を持つとのこと。

ここに収録されている作品は、すべてラトヴィア人作曲家によってKAMĒR...のために書かれたもので、世界初録音だそうです。

収録曲は下記の通り:

おすすめは何と言ってもペーテリス・ヴァスクス(Pēteris Vasks)です。
Track 4の Lidzenuma ainavas (Planescapes)では、ヴァイオリニストのギドン・クレーメルが演奏しています。このCDのタイトルにもなっているTrack 6のGaismena ausa (Dawn is Breaking)もクオリティーの高い演奏でした。

1. Amazing Grace
  Esenvalds, Eriks
2. A Drop In The Ocean
  Esenvalds, Eriks
3. Ziles zina (The Message of the Titmouse)
  Vasks, Pēteris
4. Lidzenuma ainavas (Planescapes)
  Vasks, Pēteris

5. Laetentur in Caelis
  Dubra, Rihards
6. Gaismena ausa (Dawn is Breaking)
  Puce, Valts

7. Janu dziesma (Midsummer Song)
  Maskats, Arturs
8. Aizej lietin! (Go Away Rain)
  Esenvalds, Eriks



そういえば先日、クレーメル率いるバルト三国の若者たちによるオーケストラ、クレメラータ・バルティカが世界文化賞(若手芸術家奨励制度)を受賞したそうです。

これからもますます活躍して欲しいですね。

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by ciurlionis | 2009-09-26 21:00 | 音楽

8月1日朝7時のeurolinesのLux Expressというコーチでラトヴィアのリーガへ。最近の長距離バスは進んでいてトイレも付いているし、コーヒーも飲み放題、Wifiも使用可能。途中シャウレイの町で15分間の休憩があったので快適な5時間の旅だった。ホテルフォルムス(壁が薄いのでおすすめできない。)に到着して、荷物を降ろし、リーガ市内の散策に出かける。途中、音楽・演劇博物館に立ち寄り、ピアノロール用ピアノがあったので興味深げに見ていたら、「弾いてみたら?」と言われ、ペダルを踏み踏み弾かせていただきました。
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8月2日引き続きリーガ市内を散策。バロンス博物館でバロンスの玄孫さんにお目にかかり、その後ユーゲント・シュティール建築群を見て回る。国立美術館もなかなか見ごたえがあった。
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by ciurlionis | 2009-08-01 00:00 | 旅行

最近は、今月末からの渡欧準備のためバタバタとしており、なかなかブログをアップできないのだが、今日は、千葉県佐倉市にある川村記念美術館のマーク・ロスコ展の終了日が6月7日から11日に延長されたとの情報を得て「シーグラム壁画」の見納めをしてきた。

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先日のブログにも少し書いたのだが、マーク・ロスコ(Mark Rothko, 本名 Markus Rothkowitz, 1903-1970) は、ロシアのドヴィンスク(現在のラトヴィア共和国、ダウガフピルス)生まれのアーティスト。

ロスコ一家は1913年にアメリカに移住するのだが、10歳まではロシア(現在のラトヴィア共和国)で育ったことになる。

今回一連のシーグラム壁画を観ていて、ふと思ったことがある。

この壁画に使用されている「濃い赤褐色はラトヴィア共和国の国旗の色ではないか?」と。

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この赤褐色は単なる偶然の一致かも知れないし、もしかしたらロスコが幼少時代を過ごしたラトヴィアを想って描いた?のかも知れない。。それとも人間を含む多くの生き物の血液の色なのか。。。


この展覧会に合わせてロスコの図録(画集)"MARK ROTHKO"が発売になっています。今回の展覧会で展示された作品のみならず、ロスコのほとんどの代表作を網羅しています。ご興味のある方はぜひどうぞ。

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by ciurlionis | 2009-06-11 23:59 | 美術

先日5月28日に行われたEUフィルムデーズ2009のオープニングでのチェコで制作された映画『カラマーゾフの兄弟』に続き、今日6月6日には、リトアニアの映画『永久機関』とラトヴィアの映画『バトル・オブ・リガ』を観に行ってきました。

リトアニアの映画『永久機関』 PERPETUUM MOBILE (86分・35mm・カラー)(監督: ヴァルダス・ナヴァサイティス)は、2008年11月4日にリトアニア国内で公開されて以来話題を呼び、2009年のリトアニアの映画賞Sidabrinė gervė (silver crane) にもノミネートされていました。残念ながら大賞は逃したものの、主人公のロン役を演じていたダイニウス・ガヴェノニス氏(Dainius Gavenonis)が主演男優賞を受賞されたそうです。

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この映画はリトアニアの首都ヴィリニュスやヴァンデー岬にある荘園を舞台に36日間かけて撮られました。総製作費は600,000ユーロ。

ストーリーは、「酒とギャンブル漬けの毎日を送るバーの従業員ロンは、泥酔して追い出され、店の現金を盗んだ美人のディナとともに逃避行の旅へ出る。」(HPより)というもので、スローで静かなフィルムでしたが、ヴィリニュスの街やヴァンデー岬の風景、仲間同士で釣りをするシーン、バーでギャンブルをしたりお酒を飲みながらゆっくりと語り合うシーン、教会内のシーンなどがあり、リトアニアの様子を知ることができました。また、現在リトアニア語を勉強中の自分には日本語の字幕つきでリトアニア語の映画を観られたので、語学の勉強にもなり一石二鳥でした。

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休憩を挟んで16:00からはラトヴィアの映画『バトル・オブ・リガ』RĪGAS SARGI (118分・35mm・カラー)(監督: アイガース・グラウバ) を観ました。2007年にラトヴィアで公開されたこの映画は、ラトヴィア国内では観客数がタイタニックを超えるほど話題になった空前の大ヒット作だそうです。

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内容は、「第一次大戦後、独立直後のラトビアに帰還した兵士マルティンスは、恋人エルザとの平凡な生活を夢見ている。だが、結婚式当日、リガは再び戦禍に巻き込まれることに……。ラトビア軍が首都リガを解放した1919 年11 月11 日の出来事を背景に描かれる壮大な歴史ドラマ。」(HPより)というもの。戦争映画なので、戦闘シーンなどがあって目を開けていられない場面もありましたが、ラトヴィアの過去を学ぶことができ、また現在のリガの街からは想像できないほどに当時は街中が壊滅状態であったことを知ることができ有意義でした。最後の教会の鐘を鳴らして合図を送るシーンが印象的でした。

この映画はすでに日本語字幕つきでDVDとなり発売されています。

バトル・オブ・リガ [DVD]
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by ciurlionis | 2009-06-06 23:59 | 映画

先日から楽しみにしていたラトヴィア人作曲家のぺーテリス・ヴァスクス(Pēteris Vasks, 1946-)の「弦楽のためのカンタービレ」(Cantabile for Strings) (1979)を聴きに東京オペラシティ コンサートホールまで足を運びました。

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演奏は東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、指揮は矢崎彦太郎氏。

このオーケストラは先日の演奏会でもラトヴィア人作曲家のゲオルクス・ペレーツィスの作品を採り上げていて、バルト三国の音楽に興味を持っている筆者にとっては嬉しい演奏会なのでした。

当の演奏はどうだったかというと、大人しい感じではありましたが、隅々まできちんと聴かせる好演でした。冒頭のチェロの旋律も、途中のヴァイオリンの下降音もしっかり演奏されていました。偶然性の音楽が採用されているにもかかわらず、和音がクリアーでとにかく美しかった。今日の演奏会のためにリガ(リーガ)フィルハーモニック管弦楽団とラトヴィア国立交響楽団のCDを聴いて予習していたのですが、ラトヴィア人の演奏から感じる鬼気迫る感じはなかったものの、日本のオーケストラの弦楽器パートの演奏水準の高さを知る良い機会となりました。次回はMusica Dolorosa (1983)にトライして欲しいと思います。

続けて演奏されたのが、松山冴花さんのヴァイオリン独奏によるモーツァルトのヴァイオリン協奏曲 第4番 二長調 K. 218。第一楽章は少々不安定な部分もありましたが、第二、三楽章は、とにかく松山さんのヴァイオリンが聴かせました。線の細い繊細な音色にもかかわらず、彼女の持つ抒情性と絶妙なデュナーミクがすばらしかった。総じて好印象のモーツァルトでした。

休憩をはさんで今度はシベリウスの交響曲第1番が演奏されました。ときおりティンパニとバスドラムを伴った大音響が響き渡ったのですが、Allegro energicoという表記が作品中にあるものの、シベリウスがあそこまでの大音響を望んで作曲したのか、甚だ疑問に思いました。それ以外は、シベリウスの作品から受ける「無機的」な感じが今日の演奏にも顕れていて、日本のオーケストラとシベリウスの作品は結構マッチしているのかも知れないと思いました。

この東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団は、次回の第229回定期演奏会でも「日本オランダ年」を記念して、オランダ人作曲家のめずらしい作品ばかりを演奏するようです。このようなユニークな企画はこれからも継続していって欲しいと思います。

最後に、ヴァスクス作曲の「弦楽のためのカンタービレ」を収録したCDがもう一枚ありますのでご紹介しておきます。このCDは比較的入手しやすいようですのでご興味のある方は聴いてみてください。演奏は、ラトヴィア国立交響楽団。ラトヴィアがソヴィエト連邦から独立を回復した翌年の1992年5月に録音されたものです。

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by ciurlionis | 2009-05-08 23:59 | 音楽


今日は趣味の仲間にお誘いを頂き、渋谷区富ヶ谷にあるプレザランで提供されているラトビアン・ランチに行ってきました。期間は5月3日まで。
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この期間限定のラトビアン・ランチは、プレザランさんとラトビア大使館のコラボで実現したとのこと。厳選食材を使用した本格的なラトビア料理となっています。

ランチセットのメニューは:

・ビーツ、オニオン、ニンジン、キャベツのスープ 
・生野菜と茹でたジャガイモのサラダ <ディルとヨーグルトのヴィネグレット>
・グレーピースとベーコンのプレート<ケフィア添え>


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野菜をたくさん使ったヘルシーなお料理でした。サラダのヴィネグレットはヨーロッパの香りがして美味しかったし、大好きな「ピンク色の」ビーツのスープもサワークリームの酸味と良くマッチしていて最高だった!それらを日本で味わうことができたのですから幸せでした。

今後も日本ではあまり食べられないめずらしい料理を提供していただきたいと思いました。

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初めてラトヴィアを訪れたのは確か2004年の9月だったと思う。バルト三国がEU加盟を果たした直後だった。その時私はまだロンドン留学中で、研究滞在されていた日本人の先生にお会いするためにリガを訪れたのであった。

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その時はガイドブックのようなものを一切持っていなかったので少々不安に思いつつも、アルヒーフに行ってくるという先生と別れてひとりリガの街を歩いてみた。そこには、大きな生鮮市場があったり、ユーゲントシュティルの建築群(映画監督のエイゼンシュテインの父による建築物)があったり、ワーグナーが弾いたといわれるパイプオルガンがある大聖堂があったりと、初めて訪れたリガは様々な文化・芸術の集合体に思えた。そして最後に訪れたのが「占領博物館」。政治犯として逮捕された人々がどのような生活を強いられたのかが展示されていた。

あちこち歩いてみたもののまだ約束の時間には早かったので、ラトヴィアの民族音楽のCDでも買ってみようとCD店に立ち寄った。そこで、CD屋のお姉さんが勧めてくれた民族楽器による音楽CDや、ラトヴィアの作曲家によるCDを数枚購入したのだった。そのなかにペーテリス・ヴァスクス(Pēteris Vasks, 1946-)のCDもあった。

なぜ突然こんなことを書き始めたのかというと、2009年5月8日(金) 19:00~に東京シティ・フィルが東京オペラシティ・コンサートホールでこのヴァスクス作曲の『弦楽のためのカンタービレ』(1979)を演奏するというので、久しぶりにヴァスクスのCDを聴き、ラトヴィアのことを思い出していたからである。

いずれも今はなきConifer Classicsというレコード会社からリリースされたもので、その当時リガで購入したのは、"message""chamber music"の2枚。そして先週たまたま立ち寄った新宿のCD屋さんで3枚目の"cello concerto" (リトアニア人チェリストのゲリンガスによる演奏)を発見!もう一生手に入ることはないだろうと思っていた一枚だったのでとても嬉しかった。

"message"
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"chamber music"
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"cello concerto"

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そして今日、"message"のライナーノーツを読んでいたら4月1日のブログでご紹介したポドニエクス監督のドキュメンタリーについて触れられているではないか!これら3枚のCDをConifer ClassicsからリリースしたプロデューサーのJohn Kehoe氏によるノーツには、1991年1月にリガとヴィリニュスで起こった惨事のことや、ユリス・ポドニエクス監督制作のドキュメンタリー映画のこと、また彼の親友であった二人のカメラマン、アンドリス・スラピンスとグビード・ズバイグスネがその一連の惨事で負傷し亡くなったことが記されていた。またKohoe氏はちょうどその頃、ラトヴィア人ハーフで指揮者のクリシュス・ルスマニスによるBBC Radio 3のためのバルト三国の音楽のプログラムを聴いて、多くの新事実を見出した。その後、すぐにルスマニス氏に会いスコアを見せてもらい、録音も聴かせてもらったそうだ。話をしていくうちに、そのルスマニス氏がポドニエクス監督のドキュメンタリーもプロデュースしていたという事実も知ることとなった。その後Kohoe氏はルスマニス氏とラトヴィアに渡り、30人ものラトヴィア人作曲家と出会うことになった。そこで、彼の耳に留まったのがヴァスクスだったのである。

ヴァスクスについてはまた後日ゆっくりと紹介させていただくとして、今日はこの代表的なCD “message”から、5月8日に演奏される予定の”Cantabile for string orchestra (1979)とヴァスクスの代表作である”Musica dolorosa (1983)”の2曲を紹介しておきたい。

“Cantabile”はヴァスクスがピアノの白鍵しか使わずに作曲した弦楽のための作品で、「この世界がいかに美しく調和のとれたものであるかをこの8分間で伝えたかった」とのこと。しばしばパターン化された偶然性のパッセージやミニマリズム的なフレーズも聴こえるが、決して単調ではなく、絶え間なく奏される低音の上で、サイレンのような弦楽器のグリッサンドや突然のピッチの降下などが起こり、とても斬新である。ヴァスクスによれば、「音楽とは感情に基づく芸術で、もしそこに感情がなければ芸術もない。」とのことである。

“Musica Dolorosa”は、ヴァスクスの最も個人的で情熱的な作品である。この作品はこれが書かれる少し前に亡くなったお姉さん(妹さん)に捧げられた。この音楽はとてもメロディックな音楽と言いたいが、ヴァスクスはこれをメロディーとは呼ばず、自分が作曲するにつれて成長する主題の粒で、作品の創作のために積み上げているレンガのようなものであるとしている。この作品が書かれたのは、個人的に悲しい時期であったばかりではなく、ラトヴィアの政治的状況がもっとも厳しい時期でもあった。「この作品は私のもっとも悲劇的な作品であり、そこにオプティミズムはなく、希望もなく、あるのは痛みだけである。」と。

最近はRCAから同CDが再リリースされていますので、ご興味のある方はぜひどうぞ。


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by ciurlionis | 2009-04-28 23:59 | 音楽