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映画『グッバイ、レーニン!』 DVD


先日、ジョナス・メカス監督の映画『リトアニア、そして旧ソ連邦の崩壊』を観たことがきっかけで、当時の周辺国の様子を知りたくなり、ヴォルフガング・ベッカー監督の『グッバイ、レーニン!』 [DVD]を地元の公共図書館で借りてきて観ました。

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舞台となっているのは1989年10月から1990年10月の東ドイツで、西ドイツに亡命した父と、その反動でますます社会主義に邁進する母をもつ青年アレックスが、ある日、東ドイツの改革を求めるデモに参加しているところを母親に発見されてしまい、母はその場で倒れこんでしまいます。母が8ヶ月間昏睡状態となっている間に、東ドイツではベルリンの壁が崩壊し、西側の資本主義の波が着実に押し寄せていたのでした。

母が昏睡状態から目覚めたとき、アレックスは母にベルリンの壁が崩壊したことを悟られないように自分でテレビニュースを作り上げたり、周囲の人々に演技を頼んだりと色々な策を講じます。その間にも、ワールドカップ、通貨統合、東西ドイツ統一がなされるのですが、最後まで母はそれに気付くことなく息を引き取るのでした。

映画自体は母を想うアレックスの微笑ましいシーンが続いているのですが、舞台となっているのはベルリンの壁が崩壊した当時のベルリンですから、当時のニュース映像などもところどころに採用されていて勉強になりました。特に印象に残ったのは、レーニン像がヘリコプターによって釣りあげられて運び去られるシーンでした。

自分がベルリンを訪れたのは1997年と2002年の2回ですが、そのわずか5年の間でも、あったはずのビルが区画ごとなくなっていたり、何もなかった場所にガラス張りの高層ビルが建てられていたりと、ベルリンの街は激変していたのでした。今行ったらもっと変わっていることでしょう。その頃のことを何となく思い出しました。

この映画はいわゆる戦争映画と違って怖くありませんし、ふつうに映画としても楽しめるのでおすすめです。

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by ciurlionis | 2009-04-20 23:59 | 映画